フラップ作成の主流!FSレーザー
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通常の「レーシック」、つまり従来から行われてきた「ケラートームレーシック」では手動によるマイクロケラトームの超小型金属刃であるブレードの往復高速運動によって物理的に角膜に切り目を入れフラップを作成します。
このマイクロケラトームは手動で行うためその取り扱いは難しく、正確に操作を行うためには熟練を要します。
ですから経験の浅い執刀医ではフラップに穴が開いてしまったり、フラップの厚さが不均一になってしまったり、フラップが角膜から完全に切り離されてしまうようなトラブルがしばしば発生したのです。
そこで、これらの物理的なトラブルによる欠点を無くすために高性能コンピューターで制御された高精度なレーザーであるFSレーザーを用いてフラップを作成するようになったのです。
このFSレーザーは当初、産業用の精密な加工用レーザーとして開発されたもので通常のレーザーでの照射周辺部の熱影響による変質や形状の変化などの問題を解決させて形作りの制御を容易にしたもので、さらに3次元微細加工技術を導入して高精度、超小型の構造物の製作を可能としたものです。
FSレーザーの波長は非常に短く、熱伝導の特性時間よりも短くなるので、熱による影響がほとんどなく、生物組織に対しても安心して応用が可能となり、しかも3次元微細加工技術が導入されたことにより、透明体内部の非熱加工が可能となり屈折矯正手術における角膜の高精度調整がFSレーザーによって実現可能となったのです。
実際のフラップ作成では、FSレーザーを角膜の一定の深さの1点だけに作用させて剥離点(空洞)を作りだし、1秒間に15,000回の照射を行うことによりこの薄利点(空洞)を連続してつなげて剥離面として正確に一定の厚さのフラップを作成します。
しかもフラップ面はマクロケラトームのようなブレードの高速往復運動によるフラップ面のスジは出来ず、きれいな剥離面になり「見え方の質」にも貢献できるようになりました。
しかし、最大の利点はマイクロケラトームの様な機械的なトラブルが皆無となりレーシックによる手術の安全性が非常に高まったということです。
現在、日本でFSレーザーを使用している施設は都心に存在する大手有名眼科クリニックで、主にAMO社製のイントラレースFSレーザー(Intralase FS30, FS60, iFS)やZiemer社の FEMTO LDV が導入されています。
<< FSレーザーの種類>>
現在、日本で主に使用されている代表的なFSレーザーはAMO社製の「Intralase FS30, FS60, iFS」やZiemer社の「FEMTO LDV」が導入されています。
FSレーザーを最初に「レーシック」に導入したのはイントラレース社のイントラFSレーザーであったため、当時からFSレーザーを使用したレーシックは「イントラレーシック」と呼ばれています。(現在ではイントラレース社は買収されてAMO社になっています。)
そして日本に上陸しているAMO社のFSレーザーにはIntralase FS30, Intralase FS60, Intralase iFSがあり、旧型の順にIntralase FS30, Intralase FS60, Intralase iFS となっています。
その中でも「Intralase FS60」はIntralase FS30の照射速度を高めた、世界的シェアを占めている最も信頼性・実績のあるFSレーザーです。
しかし、現在ではIntralase FS60の後継機種として照射エネルギーを抑え、より角膜への照射ダメージを抑えた最新型であるIntralase iFSが開発され、より綺麗なフラップ面が可能となり「見え方の質」の向上に期待ができるようになりました。

一方で、Ziemer社はAMO社に先駆けてIntralase FS60の欠点であった照射エネルギーを抑えるFSレーザーの開発に成功しており、Ziemer社の最新型FSレーザーである「FEMTO LDV」がIntralase iFSよりも早くレーシック業界に登場して話題となっていました。
このZiemer社の最新型FSレーザーである「FEMTO LDV」を使用した「レーシック」を「Zレーシック」と呼んでいます。
Ziemer社は、ケラトームレーシックで使用するマイクロケラトームの販売している老舗で、「FEMTO LDV」によるフラップ作成過程はマイクロケラトームによるフラップ作成過程をトレースしており、フラップ面はFSレーザーの特長である非常に綺麗で精密な切断面を作りますが、フラップエッジの部分はマイクロケラトームによる切断角度と同じため鋭角になっています。つまり、マイクロケラトームの欠点であったフラップのズレが発生する可能性があります。
★Intralase アメリカ(IntraLase社/AMO社)
旧型「IntralaseFS30」から「Intralase FS60」に改良され、イントラレーシックで使用されているFSレーザーとして最も多い機種です。
レーシックのフラップ作成に留まらず角膜移植にも利用されています。
中でも「Intralase FS60」は、世界的なシェアを誇り手術症例数も最も多く、その実力は実証済みです。主にアイレーシック、イントラレーシックで使用されています。
近年になってZimer社の「FEMTO LDV」に対抗するために最新機種である低エネルギーで角膜へのダメージを極力抑えた「Intralase iFS」が提供されており、現在の高性能最新機種となっています。
Intralaseの特長はフラップエッジ部分が直角にする事が可能なためしっかりと固定されるためフラップのズレなどの心配が激減することです。
★FEMTEC ドイツ(Technolas Perfect Vision社)
波面解析装置 WaveScanの開発会社であるVISX社の製品です。
高性能ですが機器が大きいのが難点です。
★VisuMax ドイツ(Carl Zeiss Meditec社)
ZEISS社製の高性能エキシマレーザーMEL80と組み合わせ可能です。
intralaseFS60よりも高速かつ、なめらかにフラップの作成が可能で、高性能なのですが、あまり普及されていません。
★FEMTO LDV スイス(Ziemer社)
マイクロケラトーム開発会社の老舗であるZimer社のノウハウを十分に活かして作製したFSレーザーの最新機種が「FEMTO LDV」です。
最大の特長は機械そのものがコンパクトであり移動が容易であり、患者がフラップ作成とエキシマレーザー照射を同一の部屋で行えることです。
さらにIntralase FS60にみられた角膜切開面の溶融や周囲組織への侵襲を少なくすることが可能なので、層間角膜炎の発症の軽減や抑制ができ、安全で質の高い治療が可能となりましたが、フラップエッジ部分がマイクロケラトームと同じ角度で作成されるためフラップのズレが懸念されています。
現在、最も「見え方の質」の向上が期待できるZレーシックに使用されています。

眼科クリニックだけが悪いのではありません。


